写真は7時30分頃、事件はその3時間ほど前に起きました。
朝5時からの会合に出席するため、会場に向かって歩いていると、遠くに一人の青年の姿がありました。
よく見ると、青年の足元に誰かが横たわっています。これはただ事ではないと瞬時に察しました。
そのとき私の頭に浮かんだのは、「ここで関わると会合に遅刻する、一人ついているからいいじゃないか」という発想。
元日にこんなことを考えている自分が嫌になり、二人のもとに駆け寄りました。
太郎「救急車呼びましたか?」
青年「いま電話したところです」
青年「起こして座ってもらいますか?」
太郎「いや動かさないようにしましょう」
こんな会話をささっと交わしたあと、ほぼ同時に青年と私が上着を脱ぎました。青年はそれを倒れた方の胴体に、そして私は頭の下に。
こんなしっかりした青年がいる日本はまだまだいける!そう思いつつも、彼らが希望を持って生きていける社会にせねばと、改めて気持ちが引き締まりました。
ほどなくして救急車到着、降りてきた隊員から驚愕の一言!
「お知り合いですか?あ、通りすがりの方たちですね!ご連絡をくださり有り難うございます」
いやいや、お礼を言うのはこちらの方。
「そんなそんな!元日の朝早く、市民のために有り難うございます」
言葉にして伝えることが出来た自分を、少しほめたくなりました。
とかく何かがあると叩かれて、まるで全員がダメであるかのように言われ勝ちな公務員。
しかしそれはごく一部、大多数はこの隊員たちのように、いつ何時でも市民のために働く気構えのある方たち。私たちはその存在を忘れないようにしたいものです。
倒れた方は意識がはっきりしており、隊員の問い掛けにもしっかり答え、救急車の中へ。
青年と私は「お疲れ様でした!」と声を掛け合い、その場をあとにしました。
こうした素晴らしい青年と隊員に、元日の早朝から出会えた今年は、良い年になること間違いなし。
皆さまにとっても令和5年が素敵な年となることを祈念いたします!